浅学非才

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趣味についての駄文をたまに書いてます。。

「アイカツフレンズ!」を振り返る

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初代、スターズに引き続き視聴。暑い日が続きましたが話数が比較的少なめということもあり1ヶ月ちょっとの良いペースで完走できました。

というわけで前2作完走時同様、こちらで振り返りながら感想などを書き連ねていきます。

(過去記事、関連記事)

 

lackoflearning.hatenablog.com

 

 

lackoflearning.hatenablog.com

 

 

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1年目

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友達を作るのが好きな「普通の女の子」だった友希あいねがトップアイドル湊みおと出会い、ステージに立ったことをきっかけにアイカツを始め、そしてみおと「フレンズ」を組みラブミーティア(以下LMT)が手にするダイヤモンドフレンズの座を目指していく…というのが大雑把な内容。

1年目ではあいねとみお=ピュアパレット(以下PP)らに加え、蝶乃舞花と日向エマによるハニーキャット(以下HC)、双子の姉妹である白百合さくやとかぐやによるリフレクトムーン(以下RM)といったフレンズも登場しますが、その各フレンズの関係性や各キャラクターの掘り下げの描写がシリーズの中でも群を抜いて充実していたというのが私の評価です。

関係性という面では特にPPでしょう。フレンズ結成までの道のりはまるでカップルの成立までを思わせる描写もありました(主にみお側)が、かと言って百合でもなければただの友達でもなく、しかし前2作における「ユニット」ともまた違った特別でそれ以上の関係であるということを強く印象付けられました。そして中盤、ブリリアントフレンズカップ後に2人は互いの課題をクリアするべくPPとしての活動を一時休止し、それから個々の仕事を通して気づくべきことに気づき再始動するのですが、ここで段階を踏んだ上で、引っ張る引っ張られるがある関係から互いをライバルとしても意識していく関係変化して再始動とし、ベストフレンズカップ、ダイヤモンドフレンズカップ(以下DFC)へと突き進んでいくのが好きです。しかしより高みを目指すため、それを目指せるよりよい関係を目指すためとはいえフレンズ結成を誓った場所での休止を決め、W主人公がバラバラに活動するというのはやや攻めた展開でした。ただそんな展開に説得力を持たせてできたのは、これもそこまでに2人の関係性を丁寧に描いてきたからであると思っています。また掘り下げの面では互いをぶつけ合うそのフレンズらしさで壁を乗り越えていったHC回がとてもお気に入りです。

そしてDFC周辺、特にDFC編終了から50話までで各フレンズのそれからを描く構成も素晴らしかったです。何よりこれがあったことでDFCでかなりの実力を持ち、出し切りながらも(諸都合に押し出される形で)1回戦敗退となってしまったHC、RMのその敗北に理不尽さが一切なくなったというのは大きかったと思います。その2組はもちろん、決勝を戦った2組についてもポジティブな「これから」が描かれていて良かったです。

2年目

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 ここからは2年目(全26話)の振り返りを。このシーズンは天翔ひびきとアリシア・シャーロットのアイビリーブ(以下IB)の再結成に至るまでを軸として展開されましたが、ひびきはアリシアに見合う相手になるべく宇宙にまで行って修行を積んだり、アリシアへフレンズ再結成のアプローチはするものの目の前にするとうまく話せなかったり…アリシアは何度も再結成の誘いをかけるひびきを遠ざけたり、アイカツに関係するものを鍵のついた箱にしまい込んだ挙句その鍵を窓から投げ捨てたり(鍵は弟のシャルルが回収していた)もした一方で5年間ひびきへの想いを歌詞に綴っていたり…というこの2人の感情の描写がたまりませんでした。

またこの2年目で登場した春風わかばというキャラクターも見逃せませんでした。ミライの新人発掘オーディションで選ばれ、彼女とデビューに向けてのレッスンも重ねていましたが、その今までにあったような先輩後輩ではない完全な師弟関係は新鮮味がありましたし、何よりこの2人のその関係がとても素敵に感じられました。

しかしこのような好要素がありながらも、トータルでは正直微妙だったというのがこの2年目の評価です。その理由はやはり尺不足でしょう。IBの話もわかばの話ももっと見たかったと思わずにはいられません(わかば関連は特に。ミライとの特訓シーンとかでもっと掘り下げて欲しかった)ですし、DFC敗退以降より成長を見せていたHC、RMの出番だってもっと見たかったです。その辺の消化不良もあった上に、各要素は良くても展開としてはやっつけ仕事感も否めませんでしたし、作品全体のクライマックスにあたる展開が「フェス」で終わった挙句マネージャー同士の結婚で大団円で終わるという構成、展開は個人的には全体はあまり評価できませんでした。ただ本当に尺さえあれば、という話なのでこう言ってしまうのも良くない気はしますが…

総評

 2年目についてはやや強めに書いてしまいましたが、それでも関係性については1年目同様によく描かれていましたし、作品全体でそれを描き通せていたというのは非常に高く評価できるかと思います。また1年目の展開やそれ以外には明るさを軸にシリアス、トンチキなどが良い塩梅に散りばめられていた作品の雰囲気などからは構成の堅実さも感じることはできました。

それから曲、ステージについては今作もさすがアイカツ、というクオリティの高さでした。曲の種類や歌うキャラの組み合わせのバリエーションはやや狭まってしまった気もしますが、それ以上に「ビビっとくる」曲が多かったという印象。特に1年目EDでもある「プライド」はそのED映像の演出含めて非常にレベルが高いと個人的には思っています。

ただこれほど評価できるポイントがあるだけに、やはり2年目の尺不足が原因と思しき消化不良や急ぎ足な物語の進め方、畳み方が本当に残念でした。シリーズ展開などで現場の都合もあったかとは思いますが、実際に視聴して「フレンズ!」には可能性をとても感じていたので、もっとやれたよな、勿体なかったという思いは残ってしまいます。

余談

まず言い訳をひとつ。2年目、総評ではマイナス面が目立つような書き方となってしまいました。しかしこれも「ヒラリ/ヒトリ/キラリ」ではありませんが、もっとすごくなれた、と確信したゆえのことであります。あの書き方しかできないのは申し訳ないのですが、それだけ良点、ポテンシャルは高く評価していたということが伝われば幸いです。

言い訳はこれくらいにしておくとして、今回「フレンズ!」を完走したことでリアタイで視聴した「オンパレード!」以前の作品すべてを完走ということになりました!初代の視聴開始からほぼ半年の間でしたが、長いようであっという間でしたね。また特にこのご時世の例年ほど面白くない日々を過ごす中で、日々の視聴は力に、良い刺激になってくれたと思っています。昨年のやが君イベの頃から勧めてくれた方には本当に感謝です。

さて次はオンパレもう一回観ます!と宣言したいところですが、見放題にはまだ追加されておらず…1月の「プラネット!」までにはお財布に優しい視聴手段を見つけて、改めてこの状態で楽しみたいと思います。