浅学非才

浅学非才

趣味についての駄文をたまに書いてます。。

「アイカツ!」の個人的振り返り

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懇意のフォロワーさんからの熱いプッシュや、昨年秋から今年春まで放送されていた「アイカツオンパレード」も毎週観ていたというのもあって3月から視聴。野球がない故ヒマかと思いきや意外と多忙だったりもしましたが、しっかり完走!観てよかった!

というわけで私自身の復習も兼ねて、シーズンごとに簡単に個人的な振り返りをしていきたいと思います。 

 

※あらゆる説明が飛び飛びで、話したいがままに書いていると思われます。予めご了承ください。

1年目

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弁当屋の娘、星宮いちごがトップアイドル神崎美月に魅了され、親友の霧矢あおいとともにアイドル学校「スターライト学園」に編入し「おしゃもじをマイクに持ち替えて」美月のようなトップアイドルを目指していく…というところから始まります。

 

学園の仲間たちと出会い、ともに日々のアイドル活動をすることでいちご達がアイドルとして、人としても成長していく前半もハズレ無しで面白く見逃せないのですが、後半の特に美月率いる「トライスター」オーディションから「ソレイユ」、「ぽわぽわプリリン」そして「STAR☆ANIS」の結成にツアー、さらには伝説のアイドル「マスカレード」の復活もあり、最終話でクイーンカップをもって更なるレベルアップのためにいちごがアメリカへ旅立つまでの見ごたえは全178話の中でも屈指のものであったと思っています。

ただトライスターに関しては当初は親友同士のいちご、あおい、蘭の3人の最終選考で争って蘭がメンバーの座を勝ち取る訳ですが、そのオーディション編が非常に熱かっただけに彼女がその二人とは別々の道に進んでいくに寂しさを感じ、美月が外したとはいえトライスターを脱退しソレイユへ…というのが(放映当時から賛否あったようではあるようですが)私も観ていてそこを乗り越えて欲しかったなどと思い残念な展開に感じていました。そうしてソレイユとなった蘭たち3人ですが、最終話ではアメリカ行きを決めたいちごを応援し、しっかりと見送ることができています。これについてはそのソレイユ結成後のSTAR☆ANISツアーを通して彼女らが成長できたからだと解釈していて、個人的にはトータルで見れば取り返せているマイナスだと思っています。

さてその最終回ですが、これは涙無しには見られませんでした。

(前略)思い出は未来の中にもいっぱいある、いつかまた3人で探しに行こう!

スターライトクイーンに3年連続で輝いた美月から譲られた、ソレイユの3人でのいちご渡米前最後のステージで彼女たちが披露したのは「カレンダーガール」だったわけですが、この3人のことを歌った曲だったんだな…と鳥肌立ちながらステージから2番以降も流れながらの空港へ向かうシーンを観てからのあおいの涙腺崩壊で私もオイオイ泣いてしました。悲しい別れではなく清々しい別れのシーンではあるのですが、それまでの回を観て彼女たちの成長をばっちり見ているとどうしても感動の方が上回ってしまいましたね。この最終回はあくまでシーズンの区切りとしてなので他の作品の最終話とはまた違った意味合いではありますが、自分がこれまで観てきた様々な作品の中でも1,2を争う好きな最終回でもあります。

お気に入り回→4,15-17,24,30,33-36,38,39,41-44,47,48,50話

2年目

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さてここからは2年目の振り返りを。

2年目ではライバル校として「ドリームアカデミー(以下ドリアカ)」が登場。同校から新たに4人のアイドルが登場し、スターライト学園のアイドルたちとアイカツをしていった…のですが、キャラクターが増えたことで新規・既存問わず多くのキャラを持て余してしまった印象があります。この2年目はスタート(51話)時点から1年目最終回から1年が経過しているという設定の下いちごも52話で1年間の武者修行から帰国しますが、特にドリアカを推すならいちごの帰国は後半くらいで、仮面ライダー1号・本郷猛がヨーロッパのショッカーを追っている間の仮面ライダー2号・一文字隼人のような感じで半年ほど音城セイラを主役に据えても良かったのではと思うくらいには掘り下げが弱かったように感じています。またこのシーズンのクライマックスにあたる「トゥインクルスターカップ」でいちごとセイラはユニットを組み見事優勝を果たしますが、以上の感想もあってかいま一つ盛り上がれず、なんとも言えない惜しさを感じていました。

と、あまり評価していないような書き方をしてしまいましたが、中盤以降の単発回は優れた回が多いですし(この単発回があおい、おとめ、ユリカ回なのがまた惜しい所以な気もするが)、パートナーズカップ編はユニット編とは違ったアプローチの熱さ、また後半からの3年目以降の主人公となる大空あかりの登場回といった見逃せない回もあり、1年目同様に十分楽しむことはできたと思っています。

お気に入り回→57,70,71,75,77,79,83,87,89,96,97,101話

3年目

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続いて3年目。このシーズンからは先ほど少し触れたように2年目中盤から登場していた大空あかりを主人公に据えた新世代に。新世代ということであかりとともにメイン3人、のちにルミナスとなる氷上スミレ、新条ひなきをはじめとする多数の新キャラクターが登場しますが、この3年目ではあまり持て余すことがなかったのが好印象。

さてその主人公となったあかりちゃん、いちごに憧れてオーディションキャラバンで自己紹介で「星宮いちごです!」と言ってしまうハプニングもありながらもそのいちごにダイヤの原石と見込まれ合格しスターライト学園に入学するのですが、当初は体力・技術ともに追い付けずにアイカツブートキャンプ行きなど相当な苦労をしました。しかし憧れのいちごからの指導や言葉で自信、実力をつけて憧れのバトンを渡されて主役を張れるレベルに成長しました。このようにいわゆる天才型であったいちごとは真逆の、泥臭く努力を重ねて力をつけていくタイプのあかりが主人公のアイカツは、いちご世代以上に日々の地道な活動に焦点を当てた回が多く、個人的にはちょうど忙しい時期でもあったので励まされもしました。

また中盤以降には「交換留学アイドル」として京都から藤原さくら、神戸から栗栖ここねも登場しますが、スターライトとは近すぎず遠すぎずで交換留学が終わってからの再登場も頻繁にあってなかなか美味しい立ち位置だった印象。しかしこの交換留学でスターライト側の交換要員は、2回ともあかりちゃんの元ルームメイトで彼女の一番苦しい時期を一番知っている服部ユウちゃん…。4年目でこの経験を生かしてという回はありますが、もう少し活躍の場を与えて欲しかったという気持ちも…

お気に入り回→109,113,116,117,122,123,125,128,130,142,144,146,148,150,151話

 

余談ですが…先にも少し紹介している氷上スミレちゃん、好みにどストライクで作品通しての一番の推しです。ステージもすごく好き。(それだけにクイーンカップでの転倒は残念だった…話の中では必要な要素だったとは言ってもねえ…)

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劇場版

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 ここで3年目途中で上映された劇場版についても。

この映画で憧れの美月の背中を追い続けたいちごは「大スター宮いちごまつり」の大成功でその美月からトップアイドルの座を奪い取り、今度は自分が次の世代のアイドル、いちごに憧れるあかりにとっての憧れの背中となり、実質的に1話から続いていたいちごと美月の物語は完結しました。印象的だったのは「憧れ」を向けるいちご、そしてそれに応える美月の関係性はいちごの歌う「輝きのエチュード」で語られるような「恋」とも捉えられるのか、ということです。この関係性の描き方の着地点には納得がいく一方で驚きも感じました。

また改めて描かれたマスカレードから美月へ、美月からいちごへ、いちごからあかりへの想いの継承に加えてラストのステージの前のマスカレードからあかりへという世代を超えた繋がりもあり、TV本編でも描かれているこの作品のひとつのテーマはより熱く、そして綺麗でした。

 

4年目

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3年目で世代交代、劇場版でいちごの物語は実質完結、とは言っても3年目のクライマックスは「大スターライト学園祭」で、いちご世代のアイドルたちの活躍もなかなかに濃かったりというのもあって、本当の「あかり世代のアイカツ」は3年目の中盤頃とこの4年目だと思っています。

この4年目はルミナスが日本全国の個性的なアイドルたちと出会うツアー編から始まるわけですが、こういう話はかつてある特撮作品でも見たかったと思っていた展開なので実際に見られて嬉しかったです。ただ欲を言えば北海道、大阪、沖縄だけでなく、さらに各地方から1地域くらいは回って欲しかったとも思いました。ここは2クールしか尺が無かったことの勿体なさなのですが…

そして単発回をいくつか挟んでこのシーズンのクライマックスとなるスターライトクイーンカップへと話が移ります。このクイーンカップ編は本戦までのデザイナーとの回や個人回から充実していた(これももう少し尺を割いたものを観たかったと思う…ツアー編同様このシーズンに4クール与えられてれば…)上に本戦では衝撃的な展開もあり大変見応えのあるものでした。

衝撃の展開というと176話のスミレのスペシャルアピール(SA)失敗から最終話のラストまでは怒涛の展開でもありました。まずそのSA失敗ですが、前情報無しで観ていたのでまさか失敗するとは思いませんでしたし、なんとも言えない空気感のまま終わってED「Lucky train」が無慈悲にも流れた時には呆然としてしまいました。そしてOP無しで始まったその次の回で失敗して戻るスミレちゃんの手を次の出番(大トリ)のあかりがすれ違いざまに握るシーンで、あかりからステージ前にしてすでに「クイーン」のオーラをひしひしと感じさせられて…結果としても実際にあかりがクイーンの座を手にしますが、彼女が過去に落ちるところまで落ちて、そこから這い上がって駆け上っていったのを知っているのでクイーンカップ優勝は物凄く嬉しかったです。ただその一方で前向きなコメントをしていたとはいえルームメイトでルミナスでも一緒に活動していたスミレを直前のステージで失敗させるところにこの作品で一番の残酷さを感じました。しかしそこで先述の手を握るシーンといった積み重なられた関係性による救いもあって決して後腐れしないのがこの作品の良いところ。そういった点含めて、勝負の厳しさ、残酷さをうまく描き切れていたのではないかと思います。

そして迎える最終回ですが、いちごから誕生日に欲しいものを聞かれたあかりが耳打ちしてすぐにEDからの「あかり」呼びで(コスモスとして)ステージに立つ2人が映されて本編が終わったと思いきや、152話で終了していた「アイカツ格言」が復活した上にそこでのあかりからの「いちご」呼びで終了…とラストの数分は本当に凄まじいもので「えっ⁉」と声も出るくらいの衝撃だったのは簡単に忘れることはできません。ただひたすらビックリさせられるラストでもあったのと同時に、178話すべて観てきてよかったと思わされるラストでもありました。最終回でそう思わせてくれる作品は素晴らしい。

 お気に入り回→153,154,156,159,167-170,177,178話

総評

と、いう感じで178話+劇場版を視聴したわけですが、よくよく考えたら200話近い作品を約2か月半で完走するのは私が本来特撮オタクで日常的に4クール単位で走っていたということも考慮しても大変なことだったと思います。しかしながら忙しい時期もあった中でこのペースで走り切れたということにはある理由があります。それは「嫌な登場人物が(基本的に)居ないこと」「基本的に優しい世界であること」でした。

これは短い作品であっても言えることではありますが、嫌な感じの人物が登場して作中で幅を利かせてしまうと観ていてストレスが溜まるようになって、暇だっだり面白かったりしても視聴が進まなくなるものだと思っています。特に私が視聴を進めていた期間は何度か書いている通りに忙しい時期もあったので、どちらかでもその条件が欠けていたら切るか先延ばしにしていたかもしれません。しかしこの作品の178話で描かれていたのは良い大人たちに囲まれながらそれぞれの夢や目標に向かって仲間たちと高めあい、努力するアイドルたちのさわやかで熱いアイドル活動の日々で、これは私の毎日の大きな活力となりました。

 

また「アイカツ」では通常のOPEDに加えて1話に必ず1回(2,3回の場合もある)ステージパートがありアイドルが歌とダンスを披露するのですが、ここまでに書いた要素のほかにこの作品を評価できるポイントとして、その曲が良いという評価できる点もあります。女児向けながらも歌詞、曲ともにレベルが高く、聴くということに関してはメインターゲットよりも上の我々以上の方が楽しめるのではというぐらいのクオリティに曲数、種類の豊富さを誇っています。ちなみに曲のレベルの高さは「オンパレード」を観ていた時から感じこのシリーズへの私の興味が強まった要因でもあり、初代からの視聴を始めた動機の一つでもあります。

ここでお気に入りの曲を~といきたいところですが、それではまた長くなってしまうので代わりに劇場版の「アイカツ!ミュージックアワード みんなで賞をもらっちゃいまSHOW!」について触れることにします。

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劇中で「ミュージックアワード」をやっているという設定の下、それまでに流れたさまざまな曲を「○○な賞」などと表彰する形でその曲のステージ映像を流していくというもので、内容という内容は実質的に珠璃のアイカツラソンくらいでほとんどはそのステージ映像という映画なのですが、選曲もあかり世代の曲メインの中では満足でしたし、それを劇場のスクリーンで観られた当時のファンが羨ましく感じる贅沢な一本でした。またこの映画はそのような内容なので私がここで挙げている「曲の良さ」という魅力のひとつを手軽に味わえる一本であり、(一応)これだけで完結もしているため人に勧める時に観てもらうにはもってこいの作品だと思っています。もしここまで読んでもらえてかつアイカツを観たことが無いという方がいらっしゃるなら、これだけでも観ていただければ幸いであります。

さいごに

ダラダラ、長々とまとまりもなく書き連ねてきましたが、結局私が行きつく感想は「観てよかった」ということです。

またここで個人的な話をさせていただきたいのですが、3年目やら総評の項でも書いたように観ていた時期は忙しい時期とも重なったというのはもちろん、プロアマ問わず野球ができないこの時勢とも重なったため、日々進めていたアイカツの視聴は私にとって貴重な楽しみでしたし毎日を生き延びる大きな力になりました。ここまで長文を垂れ流して書いた感想に加えこうした理由もあり、やはり「観てよかった」という言葉が最初にも最後にも出てきます。そしてそんな作品を私に推してくださったフォロワーさんには感謝しかありません。

 

というわけで締めの言葉は霧矢あおい役の田所あずささんのこの言葉(の拾い画)にかえて、以上を私の振り返り、感想とさせていただきます。

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